「残業80時間はおかしい」と感じているあなたへ。
毎日22時、23時まで働き続ける日々。
「この業界なら普通だよ」という先輩の言葉に、なんとなく納得しようとしている自分がいませんか?
でも、心のどこかで「これって本当に正しいのかな」という違和感を感じているはずです。
そんな生活に、きっと誰もが幸せを感じることはできないはずです。
実は、あなたが感じているその違和感こそが、とても大切なものなのです。
長時間労働が当たり前とされる環境の中で、「おかしい」と感じられる感性は、あなたの人生を守るためのSOSサインかもしれません。
この記事では、残業80時間という働き方に疑問を感じているあなたに、具体的な対処法と希望が見えるヒントをお伝えしていきます。
WEBアンケートで募集したブラック企業の体験談を紹介します。
「残業なんて、この業界では80時間くらい普通だよ」
入社2年目、営業職として働いていた当時の先輩からかけられた何気ない一言が、今でも耳に残っています。
その言葉に違和感を覚えながらも、新入社員だった私は
「きっとそういうものなのかな」
と思い込もうとしていました。
毎日の生活は、まるで時間に追われる歯車のよう。
18時の定時を過ぎても、オフィスの明かりは消えることはありません。
カタカタ…とキーボードを打つ音、ため息をつく音が響く中、私も必死に仕事を続けていました。
退社時間は毎日22時過ぎ。
家に着くのは23時を回ることがほとんどでした。
コンビニで買った惣菜をパパッと食べて、シャワーを浴びて、疲れた体を布団に投げ出す。
「明日も早いしな…」とため息をつきながら、スマホのアラームをセット。
そんな生活が毎日続いていました。
休日も
と仕事のことが頭から離れず、ドキドキした胸の高鳴りが収まりませんでした。
友達との約束もだんだんキャンセルすることが増え、「また今度ね」という言葉が口癖になっていきました。
特におかしいと感じたのは、残業代の計算方法でした。
実際には毎月80時間近く残業していたのに、支給されるのはその半分程度。
「残業代は経費削減のため、一定以上は申請しないでね」
と言われ、サービス残業が当たり前の雰囲気が蔓延していたんです。
そんな環境にいると、だんだん感覚が麻痺してきます。
と、自分に言い聞かせる日々。
でも心の奥底では、ずっとモヤモヤした気持ちを抱えていました。
ある日、久しぶりに会った大学時代の友人に
「その会社大丈夫なの?俺はおかしいと思うけど」
と心配されたことがきっかけで、私は立ち止まって考えることにしました。
まわりの先輩たちの疲れ切った表情、家庭を持つ上司の寂しそうな背中…。
5年後、10年後の自分の姿を想像すると、ゾッとしたのを覚えています。
「このままじゃ、心も体も持たないかも…」
結論として、私はこの状況が明らかに「おかしい」と確信しました。
労働基準法を調べてみると、月45時間を超える残業は「特別条項」が必要なはず。
それなのに80時間もの残業が「普通」とされる職場環境は、どう考えてもおかしかったんです。
その後、私は転職エージェントに相談し、ワークライフバランスを重視する会社を紹介してもらいました。
今では残業時間は月20時間程度。
仕事にメリハリをつけることで、むしろ生産性は上がったと実感しています。
何より、趣味や友人との時間を持てる今の生活が、とても充実していると感じられます。
振り返ってみると、「おかしい」と気づけた自分の感覚を信じて良かったと心から思います。
残業時間が月80時間を超えているのに「これが普通だ」と思わされている状況は、とても深刻な問題ですよね。
ここでは以下の内容について説明していきますね。
このような特徴がある会社では、従業員の心身の健康や私生活が著しく損なわれているにもかかわらず、その状況を「当たり前」だと思い込んでしまう危険性があります。
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
過度な残業を「頑張っている証」と評価する風土が定着しています。
なぜなら、残業時間の長さを仕事への熱意や忠誠心と結びつける考え方が根強く残っているからです。
このように長時間労働を美徳とする価値観が蔓延すると、「残業80時間はおかしい」という健全な感覚が失われていきます。
業務効率化や人員配置の見直しといった根本的な解決策が取られていません。
なぜなら、慢性的な人手不足や非効率な業務プロセスを「残業で何とかする」という考え方が染みついているからです。
このように組織として残業を前提とした体制が確立されると、異常な労働時間も「仕方のないこと」として放置されてしまいます。
働く人自身が自分の権利や健康を守る意識を失っています。
なぜなら、長時間労働が続くことで心身の疲労が蓄積し、状況を客観的に判断する力が鈍ってしまうからです。
このように労働者の権利意識が低下すると、いくら労働環境が劣悪でも声を上げられなくなってしまいます。
残業時間が月80時間を超える状況に疑問を感じているなら、それはとても健全な感覚です。
ここでは以下の内容について説明していきますね。
長時間労働から抜け出すためには、状況に応じて適切な手段を選ぶことが重要です。
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
まずは現状の改善を求めて行動を起こすことをおすすめします。
なぜなら、月80時間という残業時間は過労死ラインを超えており、労働基準法違反の可能性が高いからです。
労働基準監督署に相談することで、専門家の立場から会社に改善を促してもらえます。
このように公的機関に相談することで、個人では難しい職場環境の改善を実現できる可能性があります。
まずは労働基準監督署に相談してみることをおすすめします。
並行して、よりよい職場環境への転職を視野に入れることが大切です。
なぜなら、長時間労働が常態化している企業では、たとえ改善を求めても抜本的な変化を期待することは難しいからです。
特に忙しい状況でも、転職エージェントを利用すれば効率的に転職活動を進められます。
このように転職エージェントを活用することで、忙しい中でも効率的に転職活動を進めることができます。
まずは複数のエージェントに登録して、じっくり話を聞いてみることをおすすめします。
心身の健康が危険な状態なら、退職代行サービスの利用も検討しましょう。
なぜなら、過度な残業が続く職場では、退職を申し出ても引き止めにあったり、引継ぎを理由に退職時期を遅らせようとされたりする可能性が高いからです。
このように退職代行サービスを利用することで、長時間労働による心身の負担を早期に解消することができます。
健康や生活に支障が出始めているなら、思い切って退職を決断することも検討しましょう。
ここでは、残業80時間の働き方について悩んでいる時に感じる疑問について、分かりやすく回答していきますね。
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
月80時間の残業は、過労死ラインとして知られる危険な水準です。
労働基準法では、36協定の特別条項を結んでいても、残業時間の上限は原則として月45時間、特別な場合でも月100時間未満と定められています。
また、複数月の平均で80時間を超えることは禁止されています。
そのため、恒常的に月80時間の残業がある場合、労働基準法違反となる可能性が高いと言えます。
残業代が全額支給されない主な理由は、固定残業代制度の適用や、サービス残業の強要が考えられます。
固定残業代制度自体は違法ではありませんが、実際の残業時間が固定残業代の対象時間を超えている場合は、その超過分の残業代を請求する権利があります。
また、残業代の不払いは労働基準法違反となるため、タイムカードや勤務記録をしっかりと保管しておくことが重要です。
法律上、残業は労働者の合意が必要な時間外労働であり、正当な理由があれば断ることができます。
そのため、残業を断ったことを理由に人事評価を下げることは、不当な評価となります。
ただし、業務上必要な残業を常に断り続けることは、職務遂行能力の評価に影響する可能性があります。
残業を断る際は、自身の状況や理由を上司に丁寧に説明することが望ましいでしょう。
残業が多い職場でも、有給休暇を取得する権利は法律で保障されています。
会社は労働者の有給休暇取得を拒否することはできません。
また、2019年4月からは年10日以上の有給休暇が付与される労働者に対して、年5日の有給休暇取得を会社が確実に取得させることが義務付けられています。
残業が多いことを理由に有給休暇の取得を制限されることは違法となります。
過度な残業で体調を崩した場合は、まず産業医や医師の診察を受けることが重要です。
診断書があれば傷病休暇を取得でき、場合によっては労災認定の対象となる可能性もあります。
また、メンタルヘルス不調の場合は、医師の診断書をもとに休職制度を利用することができます。
体調不良を我慢して働き続けることは、より深刻な健康被害を招く恐れがあるため、早めの対応が必要です。
「残業80時間は普通だ」という価値観に違和感を覚えているあなたの感覚は、とても正しいものです。
長時間労働が当たり前とされる環境で、それを「おかしい」と感じることができる感性は、とても貴重なものだと言えます。
この記事で紹介した様々な対処法は、すぐに実行することが難しいかもしれません。
でも、一歩ずつでも行動を起こすことで、必ず状況は変えられます。
あなたには、健康で充実した人生を送る権利があります。
今この記事を読んでいるということは、すでにあなたは変化への第一歩を踏み出しています。
たくさんの人があなたと同じ悩みを抱え、そして乗り越えてきました。
きっとあなたにも、より良い未来が待っているはずです。
自分の人生を大切にする選択を、ぜひ恐れずにしてください。
「本当は今すぐ会社を辞めたいけど、辞める前に次の転職先を探しておきたい」という場合は、できるだけ早く転職活動を始めることをおすすめします。
もし、あなたがブラック企業で働いていて、「上司が怖いから会社を辞めたいと言えない…」と悩んでいるなら、退職代行サービスにサポートしてもらうのも一つの手です。