
「残業50時間はきつい」と感じているあなたへ。
毎日2~3時間残業して、夜遅くまで会社に残っていませんか?
そんな生活に限界を感じているのではないでしょうか。
月50時間もの残業は、決して「普通」ではありません。
心と体が発する警告のサインに、しっかりと耳を傾ける必要があります。
「このまま続けていたら、本当に体を壊してしまうかも…」
そんな不安を抱えているあなたは、けっして一人ではありません。
この記事では、長時間残業で悩むあなたに向けて、具体的な対処法や解決策をお伝えしていきます。
必ず状況を改善できる方法があります。一緒に、あなたらしい働き方を見つけていきましょう。
WEBアンケートで募集したブラック企業の体験談を紹介します。
私は25歳の時、建設業界で施工管理の仕事に就いていました。現場監督として複数の工事現場を掛け持ちしていた当時の生活は、今思い返してもゾッとします。
朝は5時起き。現場に一番乗りするために、6時には家を出ていました。
「カツカツ…」と革靴を鳴らしながら、まだ暗い街を歩く毎日。始業前の30分は現場の安全確認が日課でした。
「おはようございます!」
現場作業員の方々と挨拶を交わし、その日の作業内容の確認。1日が始まったと思ったら、スマホが鳴ります。
「すみません、◯◯現場で問題が発生して…」
他の現場からの応援要請です。
人手不足が深刻な建設業界。自分の担当現場だけでも手一杯なのに、他の現場のフォローまで求められる日々が続きました。
次から次へと走り回る毎日で、お昼休みもろくに取れません。コンビニのおにぎりを急いで食べながら、次の現場に向かうことも日常茶飯事でした。
定時は18時。でも、その時間に帰れたためしはありません。
現場での作業が終わっても、書類の山と格闘する日々。特に月末は地獄でした。
「今日こそは早く帰ろう」
と思っても、次々と舞い込んでくる報告書や施工計画書の作成に追われ、気づけば22時。
残業時間は月50時間以上。それも全てサービス残業でした。
先輩からは
「この業界では当たり前だから」
と言われましたが、この状況を「普通」と思える感覚が、逆に異常に感じられました。
仕事から帰ってきたら布団に倒れ込むように寝る毎日で、趣味だった筋トレをする元気もありません。
休日もグッタリと寝て過ごすだけ。友人との約束もキャンセルばかりで、人間関係も徐々に希薄になっていきました。
「このまま続けたら、本当に壊れてしまうかも…」
そんな不安が頭をよぎる日々。
ある日、久しぶりに会った学生時代の友人に
「なんか顔色悪いけど、大丈夫?」
と心配されたとき、心の中で「もう限界かも…」と感じました。
そんな生活に終止符を打ったのは、そこから約半年が経過した頃でした。思い切って転職活動を始め、残業時間の上限が明確に定められている建設会社に転職することができました。
今は週1回のノー残業デーもあり、趣味の時間も取れるようになって、人生の充実感を取り戻すことができています。あの時の決断は、間違っていなかったと心から思います。

毎月50時間もの残業を続けることは、心身ともに大きな負担がかかるものです。ここでは、なぜそれほどきついと感じるのか、以下の3つの観点から詳しく解説していきますね。
残業が多い環境で働いていると、様々な面で生活の質が低下していきます。それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
残業50時間を続けるとワークライフバランスの崩壊が深刻な問題となってきます。なぜなら、毎日3時間以上の残業により、本来自分の時間として使えるはずの夜の時間帯が完全に仕事に支配されているからです。
50時間もの残業が日常化すると私生活との両立が困難になり、人生の充実感が失われていきます。
長時間労働による健康への影響は予想以上に深刻です。なぜなら、毎日3時間以上の残業は、身体的な疲労だけでなく、精神的なストレスも大きく蓄積させていくからです。
毎月50時間も残業する働き方は心身の健康に重大な影響を及ぼし、最終的にはバーンアウトのリスクを高めます。
組織文化として残業が当たり前になっていることが問題です。なぜなら、「残業50時間でも仕方ない」という諦めの風土が、必要以上の長時間労働を正当化してしまっているからです。
組織全体で長時間労働を是認する環境があることで、個人の努力だけでは状況を改善できない悪循環に陥っています。

長時間残業で心身ともに疲れ切っている方は、早めに対策を考えることが大切です。ここでは以下の3つの解決策について説明していきますね。
状況に応じて最適な方法を選択することで、この苦しい状況から抜け出すことができます。それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
まずは、現在の職場環境の改善を目指すことをおすすめします。なぜなら、労働基準監督署という公的機関に相談することで、会社に対して法的な観点から改善を促すことができるからです。
残業50時間はきついと悩んでいるなら、公的機関に相談することで、個人では解決が難しい職場環境の改善につなげることができます。一人で悩まず、専門家のサポートを受けることで、より良い働き方を実現できる可能性があります。
毎月50時間の残業が続く職場環境から抜け出すために、転職という選択肢を検討することも重要です。なぜなら、転職エージェントを利用することで、残業の少ない企業を効率的に見つけることができ、忙しい中でも効果的な転職活動が可能だからです。
転職エージェントを活用することで、限られた時間の中でも効率的に転職活動を進めることができます。プロのサポートを受けながら、ワークライフバランスの取れた新しい職場を見つけることが可能です。
残業50時間がきついと悩み、心身の限界を感じている場合は、退職代行サービスの利用を検討してください。なぜなら、専門家が退職に関する一連の手続きを代行してくれるため、精神的な負担を最小限に抑えながら、確実に退職することができるからです。
退職代行サービスを利用することで、心身の健康を優先しながら、スムーズな退職を実現することができます。体調を崩す前に、専門家のサポートを受けて新しい人生をスタートさせることを検討してみましょう。

ここでは、残業50時間という長時間労働をしている時に感じる疑問について、分かりやすく回答していきますね。
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
労働基準法では、残業時間の上限は原則として月45時間、年360時間と定められています。月50時間の残業は、この上限を超えているため、特別条項の締結がない限り違法となります。
臨時的な特別な事情がある場合でも、年720時間以内という制限があります。まずは自社の36協定の内容を確認してみましょう。
参考:労働基準法
参考:36協定で定める時間外労働及び休日労働について留意すべき事項に関する指針
残業代は、実際に働いた時間分を請求することができます。時効は労働基準法の改正により、2020年4月から5年間に延長されました。タイムカードやメール送信履歴、交通系ICカードの記録など、できるだけ客観的な証拠を集めておくと良いでしょう。
残業削減を申し出ることは、労働者の正当な権利です。上司との面談時には、具体的な業務上の課題や改善案を提示すると建設的な話し合いになります。産業医との面談や労働組合への相談など、社内の相談窓口も積極的に活用しましょう。
体調を崩す前の早めの転職をおすすめします。特に、睡眠時間が確保できない、休日も仕事のことが頭から離れないといった状況が続く場合は要注意です。転職活動には通常3~6ヶ月程度かかるため、体力と気力のあるうちに始めることが大切です。
参考:第5章 仕事を辞めるとき、辞めさせられるとき(厚生労働省)
過重労働が原因での体調悪化は、労災の対象となる可能性があります。特に、発症前1か月に80時間以上の残業があった場合は、労災認定の目安となります。
まずは産業医への相談や、労働基準監督署での情報収集から始めることをおすすめします。産業医がいない場合は、地域産業保健センターに無料で相談することができます。

毎月50時間もの残業を続けることは、誰にとっても大きな負担です。
「このままじゃいけない」と感じているあなたの心と体が発するSOSのサインに、しっかりと耳を傾けてあげてください。
現状を変えるための選択肢は、必ずあります。
労働基準監督署への相談や、残業時間の削減交渉、異動の申請など、今の職場での改善を目指す方法もあれば、転職という新しい一歩を踏み出す選択肢もあります。
一人で抱え込まず、専門家に相談したり、信頼できる人に話を聞いてもらったりすることで、必ず道は開けます。
あなたには、もっと健康的で充実した働き方を選ぶ権利があるのです。この記事が、よりよい働き方への第一歩となれば幸いです。
「本当は今すぐ会社を辞めたいけど、辞める前に次の転職先を探しておきたい」という場合は、できるだけ早く転職活動を始めることをおすすめします。
もし、あなたがブラック企業で働いていて、「上司が怖いから会社を辞めたいと言えない…」と悩んでいるなら、退職代行サービスにサポートしてもらうのも一つの手です。